ベラ君

もぅいやだ〜。


じぃちゃんが釣りから帰ってきて、私にビニール袋を渡す。
「料理しとけーや」と。
なかには、ベラ、ホゴ、カワハギが計7匹。


夕食のおかずにもってこいだ。
さっそく料理を始めた。


まずはカワハギ。
カワハギは、腹を切って皮をべろ〜んと剥く。
だからカワハギ。
これが人だったら…っと少し手が止まりかけるけど、ベロンベロンと剥く。
お次はホゴ。
トゲトゲしているし、うろこが固いので少し嫌だが、内臓がエラから全てごっそり取れるので、意外と優秀。


最後にベラ。
正直、私はこの魚があまり好きではない。。
味も淡白だし
それより何より嫌なのは、その生命力の強さ。
魚を捌くとき、どこから行きますか。
私は時と場合によるが、基本うろこを取って、内臓へ。


が、このベラだけは、エラの付け根に出刃包丁を突き刺してとどめをさす。
でないと、内臓をとろうとすると、暴れ出すから。
エラに突き刺しただけでも、バタンバタン出刃包丁をくっつけたまま飛び出しそうになる。
これが大嫌い。
魚にしてみたら、痛い(たぶん)し嫌だし、抵抗できる限りのことはするだろう。
しかし、水や他の魚のうろこを台所中に散らかされ、私も水をかぶり。
なら、頭を飛ばせばいいのだろうけど、ベラは基本焼いて食べるので、お頭がないのもなぁ…と。


美味しく食べるから観念してっと叫んでも、通じない。
ホント、いやだ。
今日も、例外なく暴れ倒したベラ。
私の研究によると、この辺りでとれる魚の中で、ベラは一番両生類に近いと思われる。


実は、今捌いている最中なのだが、暴れすぎて私が折れた。
もぅ、頭は半分ほど取れかかっているのに、今もまな板の上から落ちたらしく、シンクの水桶で暴れている。
その命が完全に尽きるまで放置。


もぅいやだ〜。