10年

先日、友達のmixiを見ていると、10年前について触れてあった。
彼女も私も、10年前ニュージーランドクライストチャーチにいた。
そこで、お互い知り合ったのだ。

彼女の日記を読むまであれから10年も経っていることに気付かなかった。
私の中で10年ってもっと遠い昔のような気がしていたのに。



10年前のまさに今日、私は日本を発った。
苦労して就職したにも関わらずあっさり辞め、両親の反対を押し切り、
今の旦那と数人の友達に見送られて意気揚揚と留学したのだ。


そこでの経験は、初めてのことだらけ、右も左もわからなければ、
見るモノ食べるモノすべてが珍しかった。


クライストチャーチのシンボルだった大聖堂、そこに見える青空
ハグレパークの緑、日本語中毒になって入り浸った図書館。
荷物が届かず、怒鳴りこんだ郵便局。
皆でたむろしたスタバ。7キロも太る原因だったfish&chipsとホッキーポッキー
のアイスクリーム。
そして一番思い出が詰まった懐かしいフラット、学校。


東日本大震災の数週間前、クライストチャーチにも大きな地震があった。
今考えると青春であろう時間を過ごした思い出の場所は、大きな被害
に遭い、多くの犠牲者がでた。


先日読んだ記事には、なかなか復興が進まず、瓦礫のままになっている
ところも多いとあった。
とはいえ、日本の新聞の国際面にちょろっと書いてあっただけだから、
きっと素朴で忍耐強いKiwiは、一歩ずつ復興に向かって進んでいるはず。



10年前、一緒にたくさんの思い出を共有した仲間の一人は、今もそこで
駆け回っている。
多くの困難を乗り越えて、地震をバネに、新たな会社を設立したとか。
10年前の彼はまだ10代で周りに負けじと、冷静を装いつつとにかく
頑張っていた、と思う。
その彼が今、一番先端で輝いているのだろう。
彼がいるのなら、きっとクライストチャーチは大丈夫だっと思う。


10年前を鮮明に思い出させてくれた友達に感謝。
一緒にクライストチャーチでたくさんの思い出を作った多くはない友達に
感謝。
そして、親になってやはり思うのは、一人娘の私を反対しながらも
送り出してくれた両親に感謝。
最後に…相談もほぼせず留学したにもかかわらず、1年2ヶ月も待って
くれた旦那に感謝です。


10年前何をしていましたか?