それでも、生きてゆく

現在フジ系で木曜10時から放映されているドラマ。


最近のドラマは刑事モノ医療モノが大半で…とか、低迷期…とか
詳しいことはよく分らないけれど、このドラマはすごい。


おすぎでもテレビウォッチャーでもないので、どうすごいのか
演出論とかはこれまたわからないのだけど、すごい。


設定が設定だけに、最初は「おもそーだなぁ」と敬遠していた。
が、たまたま観たら最後、ずりずり引きづり込まれて、胸が
苦しくて苦しくて。


ただ重苦しいのではなく、どこかコミカルさもあって、それが余計に
現実味や心のやるせなさを醸し出している…気がする。


満島ひかり、瑛汰、大竹しのぶ、そして風間俊介
どの俳優も、すごい。
鬼気迫る大竹しのぶの独白は、瞬きするのも忘れてしまうほどだったし、
風間俊介の心を忘れてしまった狂気は、胃の上がぎゅ〜っとなった。
その中に、満島ひかりと瑛汰が入ることで、ホッとしたり、温かい感情
を甦らせてくれる。
辻井伸行のピアノの軽やかな音が、心に染みる。


ドラマというより、ドキュメンタリーを観ているよう。
どんなに絶望しても、光が見えなくても明日が来るのか、来てもいいのか
迷ってもそれでも生きてゆく…
死よりも生きていくことの重さ、その重みを感じる中で小さな光が
見えていくような気がする。


毎週木曜の夜は、息子の寝顔がいつもよりも大切に愛おしく見える。
なぁんちゃって。