クセ

人には七癖あるという。


その中のひとつに、最近気がついた。
私はもともと赤面しやすい性質で、思春期は本気でどうしたものかと
悩んだものだ。


年を取るにつれ、悲しいかなドキドキしたり緊張したり、もしくは
胸がときめく人に出会うこともなくなり、赤面回数は激減していた。


それがっだ…
先日、息子が寝ている隙に母に少しお願いして、TUTAYAへ借りていた
DVDを返しに行った。
のついでに、久々に雑誌を買うべく、レジに向かったのだ。
レジの担当はいい感じの好青年…だが、私のタイプではない。
私の赤面センサーは反応しないはずだった。
「お待たせいたしましたぁ〜」の次の瞬間、赤面センサーが作動。
自分でもわけがわからない。


決して見られて恥ずかしいような雑誌を買ったわけではない。
「700円になりますぅ」
「ポイントで50円お引きできますがぁ」
「1000円お預かりぃ致しますぅ」
次々と出てくる言葉に、私の顔は赤くなる。
「300円のぉお返しになりますぅ、ありがとぉございましたぁ」
私の顔は赤maxだ。


逃げるようにレジを去り、車に乗り振り返った。今のは一体何???
頭の中でおさらいした…


はっ!火サスの音楽が鳴った。
そう、このお兄さんのしゃべり方&声だ。
プロらしい、流暢なしゃべり口なのだが声がやや高めで、語尾が
少し甘ったるく、例えるなら芸人の友近が少々デフォルメしつつ
店員をしている感じ。


私は、それを聞いて確かに「こっぱずかしい!」と思った。
見ている方が恥ずかしい、そんな経験があるでしょうが、その
自分事ではない恥ずかしさに赤面してしまったのだ。


はぁ、情けないやら恥ずかしいやら。
しかし、癖はそうそう治るものではない。
開き直るしかない。
男性の前で赤面して何が悪い。
「この人なんで顔赤いの?キモ」大いに結構。
「もしかして僕に気がある?」それこそ儲けもん。
っていうか、誰も他人のことそもそも気にしてませんから。

なぁんて、自分に言い訳をしている自分の小ささに赤面っす。