舟を編む

今年の本屋大賞1位!

舟を編む

舟を編む

このミス1位とか、本屋大賞とか…そういうのに弱いミーハーな私&旦那は、古本屋に並ぶのが待ち切れず、TSUTAYAで買ってしまった。


まず、本を手に取った時ハードカバーの割に軽くて、なんだか頼りないというか不思議な感覚だった。
でも読み進めるうちにその理由が分かった気がする。


新たな辞書を編纂する過程と、それを取り巻く人々の心の葛藤や成長を軽快に愉快に書かれてあり、「おぉ1位!」という感じだ。


正直に言うと、辞書のラ行からワ行が尻すぼみになる感じと似た終盤だったように思ったけれど、それももしや意図的??


しかし、言葉が好きで一言一言に熱意を持って接するというのは、面白い。
確かに、辞書をめくるのって普通の本とは違い、粉薬が入った袋のようなツルっとして何とも言えない触感かも。
匂いも好きかも。理路整然と並んでいる様もキレイかも。

っと別に、辞書好きでもないが、何気に調べていた辞書が少し輝いて見える。


話は少しズレるが、この本をガソリンスタンドで洗車してもらう待ち時間に読み始めたのだけれど。
面白すぎて、笑うのを堪えながら読み耽っていた。
ニタつきながら読むその姿が怖かったのか、アルバイトらしきお兄ちゃんに「何の本読んでるんすか?」と聞かれた。
本屋大賞で1位を獲った『舟を編む』ですよ」と答えると、どんな本なのか突っ込まれたので、辞書を作っていく内容だと答えると、びっくりする感想が返ってきた。
「賢いんすね!」っと。
私が?ガソリンスタンドで朝から、ニヤケながら本を読む30代女性が、賢そうに見える?まさかっ。
しばらくかかって、本のことだと分かり「確かに、難しい賢い本ですね」とようよう答えることができた。
ついでに、彼からは水島ヒロの「カゲロウ」が面白かったと勧めてもらった。


どんなお客とも会話を弾ませようとする涙ぐましい青年の努力に朝から心も洗われた気がした。