カブトムシ

aikoの歌ではない。
以前、我が家に大量居候していたカブトムシの続きのお話。


ある天気の良い朝、少しひなたに当て風を通して差し上げようとカブトムシ
さんたちの小屋(りんごの空き木箱にネット)を出していた。
洗濯物を干して、息子と遊んで…


あの時のことは、魔が差したとしか言えません…
ハタと気がつき、小屋を日陰に移動させようとしたとき、小屋の中から
乾燥したカサカサという音が!
まさか、こんな短時間で…そう思ったが、カブトムシは黒に近い色を
していらっしゃる。
脳裏に黒い紙に虫眼鏡でお日さまを当て燃やした記憶がよぎった。
さっきまで、ガサガサ動いていた彼らは、まさにから揚げのごとく
ひっくり返り、干からびていたのだ…


あわてて、霧吹きで水分補給も後の祭り。


可哀そうなことをしました。どれだけ暑かったことでしょう。
隣の竹やぶに穴を掘り、手を合わせ供養しました。


幸い、前日友達のところへ3匹婿入りし、その子たちは現在も大変優雅に
暮しておられます。


そして、「あの家は危険だ」というカブトムシの回覧板は回らなかった
ようで、我が家にはまた夫婦カブトムシがおり、今回は虫カゴを購入し
居間の特等席で大事にしている。


そうそう、カブトムシって昼間はほとんど動かず、土の中にもぐったり
じっと木の陰に潜んだりしているのだが、夜になると俄然元気になる。
一番高い木に乗るのがクールなのか、熾烈な戦いが行われ、メスオス
関係なく相手を振り落とし、あくまでも一人?でその木にのさばりたい
らしい。
我が家の夫婦カブトムシは、昼間メスはどこにいるかもわからないくらい
大人しいのだが、夜の彼女はすごい。
オスを追いかけまわし、狭いカゴの中を飛び回りエサを頬張る。
「夜の蝶(カブトムシですが)」と呼ぶにふさわしい。


「カブぅとぉンシ!」と言えるようになった息子は、彼ら専用の
ゼリーを毎回狙っており、そこにも戦いがあるが、どうかこの共同生活
が長続きしますように。